【サーフィン】ロングボードとショートボードの違い、そして乗りかた
『サーフボード』とひとことで言ってもそれらは似て非なるもの。
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ロングボード(クラシック)はこう考える
ロングボードはバイクでいうとハーレー・ダビッドソンのような重量級のバイク。ハーレーは重くて動きもゆっくりだけど走り出したら止まらないグライド感(重量感)が魅力。
ハーレーとおなじようにグライド感たっぷりのロングボードも走り出したら止まらない。くりかえすが、ロングボードのサーフィンは重い乗物を操縦するところに面白さがある。
ちなみにハーレーのようなバイクがオフロードを苦手としているのと同じで、ロングボードもクリーンなフェイスの波を得意としている。波のタイプもブレイクが長く続く小波が向いている。
クラシックなロングボードの乗り方
でもタイミングとツボがわかれば、女性や子供のような力のないサーファーでも重いロングボードのコントロールは可能だ。ロングボードのコントロールに、むしろ力は必要ではない。つまり、ツボをおさえて最小限のボディムーブメントでロングボードをコントロールし、あとはひたすらリラックス、できれば直立の姿勢でロングボードを走らせる。
とにかく一生懸命にならないのがロングボーディングをかっこう良く見せるコツだ。
ノーズライディング
それは言わば『流儀』つまり表現スタイル。だから大慌てでステップしてノーズにしがみつくようにハングファイブを決めてもダメ。直立したまま自然にステップしてノーズを決め、また戻る。その動きに流れがあり乱れがないことが重要。あくまでも優雅にさりげなく、それがクラシック・ロングボーディングだ。
ショートボードはこう考える
ギャップや坂道、タイトなコーナーでも軽量で小さな車体とパワフルなエンジンでどんどん走破(そうは)してしまうそんな感じだ。もちろんジャンプ(エアー)だってできる。
ショートボードもそれと同じで小さくセンシティブなサーフボードをうまくコントロールできるかどうかが重要になる。それだけでなくバイクと違ってショートボードは、パドルとテイクオフの技術が重要だ。ここを疎(おろそ)かにしているとショートボードのサーフィンはなかなか上達しない。
ショートボードの乗り方
その理由は3枚のフィンがターンをすると相互作用でサーフボードの回転を助け、かつ前方に押し出す効果があるからだ。これはスケートボードのスラロームで加速するのに似ている。
つまり正しくターンをすれば波のパワーが足りなくても加速することが可能だ。ショートボードのサーフィンはターンでしっかりした加速ができるかできないかがキーポイントとなる。ちなみにターンはカービングともいう。
※相互作用:おたがいが影響を及ぼし合うこと。
速く、正確、シンプル、スムースそしてスタリッシュとショートボードのサーフィンに必要な要素をすべて満たしているのがトム・カレンのサーフィンだと言われている。
番外編とまとめ
クラシック・ロングボーディングはカリフォルニアで育った。ノーズライディングも同時に生まれて、それらはまるでクラシックバレエのように一つの定型となった。テイクオフからフィニッシュまで最小限のテクニックで波を乗り切るこのスタイルは引き算のサーフィンともいえる。
ショートボードのサーフィンはオーストラリアで生まれ、その有効性がハワイのビッグウェーブでも証明されて、サーフィンの本流となった。サーフボードが短くなったことによって波のフェイスでの自由度が高まり、ターンがショートボードの重要なテクニックとなった。同時にチューブライディングも可能になり、一本の波でどれだけテクニックを駆使するかがショーボードサーフィンの核心となった。つまり足し算のサーフィンといえる。
執筆:李リョウ
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